守らなければならないものがある―――。
それは人によって様々だろう。
家族、仲間、地位、名誉、富……。
それは自分で得たもの、自分に何かを与えてくれるもの。
自分にとって大切なものだ。
それを守るのは自分である。
守るために、時には戦わねばならない。
戦うことで失うものもあるだろう。
それでも、守らなければならないものがある。
失ってはいけない。
守り通すのである。
もちろん私にも守らなければならないものがある。
それは
名声Lvだ。
名声Lvが98になってしまった。
ヘルと呼ばれるLvはいくつかあるが、私は名声98こそ本当の地獄だと思う。
なかなか上がらないくせに、下がる時はとてつもなく下がる。
Lvの1や2ならまだ良いが、軽く5は下がる。
そんな地獄に突入してしまったのだ。
もちろん、名声保護は獲得しておきたい。
小頭に馬鹿にされる程度の知恵しかないが、それぐらいは知っている。
丁度、百鬼夜行に参加できる木曜日であったので、参加しようと決めた。
まずは人集めだ。
足軽は2人しか居ない。あと3人探さねば。
他キャラでギルドメンバーを探してみる。暇そうな人はいない。
グループメンバー欄から知り合いを探してみる。
2人発見。あと1人だ。
まだ参加すると決まってはいないので、声をかけずにあと1人を探す。
その1人が見つからない。
もう諦めようかと思ったその時。
きく神様:いますかー?
draken:はいはーい
きく神様:鬼!いきませんかー?
draken:!!
天孫降臨。
神はいた。
しかもあと2人、との事なので小頭にも声をかけ、参加を表明した。
急いで支度を済ませ、サラセン闘技場へと走る。
神を待たせてはいけない!
・・・・・・そこには誰もいなかった。
一番乗りだった。
気恥ずかしくなりながらも、神を待った。
ちらほらと神々が集まってくる。きく神様は最後に降臨された。
挨拶も簡単に済ませ、いざ百鬼へ。
必殺攻撃!
必ず殺す攻撃である。
彼らにも守らなければならないものがあるのだろう。必殺攻撃!で。
しかし、それを難なく打ち破り、突き進む。
私が守るべきものの為に。
……全て問題なく終わった。
私は手に入れた。
名声保護という武器を。
私はこの武器を手に、名声Lvという大切なものを守り抜く。
失うものは、何も無い。
最後まで守り通せた時、私は光り輝く宝石を手に入れるだろう。
トパーズという宝石を。
オチの精度は守りきれなかった。
頭 draken